エッセンシャルディグニティでは、月は蠍座でフォールになります。
月の性質と、蠍座の性質が相容れないということですね。
フォールはイグザルテーション(高揚)の逆、下降や失墜と訳されます。
「月の状態が良くないっていうこと…?」
と不安になりながらググりまくったことのある月蠍座さんもいるのではないでしょうか。
しかしフォールだからダメということではありません。
月が蠍座でフォールになるのはどうしてなのかを見てみましょう。
蠍座の特徴
まず蠍座というサインについて。
蠍座は火星と冥王星を支配星に持ちます。
対象を絞り込み、徹底的にコミットして自分自身もろとも変容させる、という強いエネルギーを持っているのが蠍座です。
12星座の中でも強いエネルギーと破壊力を持つ蠍座ですが、いくら蠍座に天体を持っていたとしても、人間は人間。
人間の気力、体力には限りがあります。
気力体力をなるべく消耗しないように、蠍座はコミットする相手を非常に慎重に選びます。
「これ(この人)に自分は100%のエネルギーを注ぎ込んでも大丈夫か?」
蠍座のコミットは命懸けです。
すぐに移り変わってしまうものや、信用しづらい人にエネルギーを注いで自分が消耗することを恐れます。
自分が命を賭けるに値する、揺るぎないもの、動じないものを求めるのです。
月の特徴
一方で、月は移り変わりやすいという性質を持ちます。
月は動きが早く、満ち欠けして常に形を変え続けます。
人の感情は移り変わるもの。月は人の感情を表します。
揺るぎないものを求める蠍座と、
うつろいやすい月。
それぞれの性質が反発するため、月は蠍座でフォールになります。
月星座が蠍座の人の特徴
蠍座の月を持つ人は、「自分を100%捧げられるようなものや相手」を求めます。
月は心の柔らかな部分をつかさどるため、もし判断を誤って信用できないものを相手に心を寄せてしまうと、ひどく傷つくことになるかもしれません。
「絶対に傷つきたくない」
という恐れから、蠍座の月を持つ人はたとえ肉親相手であったとしても、誰との間にもドアを設けています。
どんなに仲のいい相手でも、基本的に心のドアが開くことはないと言っていいかもしれません。
ドアが固く閉じているからこそ、誰の目から見てもフレンドリーで気さく、感じのいい人に見える場合もあります。
でも、それでいいと私は思います。
誰にでも心を開くのがいいことであるかのように言われやすいですが、
「じゃあ無闇に心を開いて、傷ついた時に責任を取ってくれるの?」
という話になりますよね。
月が蠍座の人は無理せず、繊細な自分の月を守ってあげながら、本当に心を開そうな相手や物事を探していけばいいのではないかと思います。
なかなか心を開けないからこそ、本当に心を開いて大丈夫そうな対象を見つけた時の嬉しさは、何にも替えられないものになるのではないでしょうか。
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